【サーカズム】という言葉を耳にしたことはありますか。
英語では sarcasmと表記され、日本語では「皮肉」と一般的に訳されます。
でもこの訳だと英語とのニュアンスが大きくずれてしまい、誤解を招きやすいです。
わたしは英語学習中にこの単語を知り、その意味と使い方を理解するにかなりの時間がかかりました。

英語のネイティブスピーカーからサーカズムについてみっちり教えてもらったことも…(笑)
この記事ではサーカズムの意味、そして英語におけるサーカズムの重要さを分かりやすく解説していきます。
①サーカズムとは
dictionary.comにて、サーカズムは次のように説明されています。
相手を傷つける為や、物事を面白おかしく非難する為に、あえて思っている事と真逆の事を言う事。
日本語の「皮肉」と「嫌味」と違うところは、サーカズムは必ずしも意地悪な発言ではないということ。
ほとんどの場合、サーカズムは物事をおもしろく表現するために使われます。
辞書には「相手を傷つけるため」と書かれていますが、実際にはジョークとして使われることの方が多いです。
なので、あえて事実と真逆のこと・自分が思っていることと真逆を言うジョークと捉えてもよいとわたしは思います。
②サーカズムの重要さ
海外ではサーカズムが好きな人が多く、外国人と会話をしているとかなりの高確率でサーカズムを用いたジョークと出くわします。
なので、外国人と会話を通して仲を深めたい・英語でのジョークを理解したいという人に欠かせないのがこのサーカズムとなるわけですね。
彼らがサーカズムを交えたジョークを言ってきたとき、まずその発言がサーカズムだと気が付くことが第一ステップ。
といっても、日本人の私たちにとって皮肉や嫌味的ニュアンスを含めたジョークはあまり馴染みがないので、よく分からないかもしれません。
そこで、ひとつ例を見ていきましょう!
\サーカズムの例/
あなたはアメリカ人の友達と映画を見に行ったのですが、それはすごくつまらない映画でした。
映画を見終わった後、その友達がこんなことを口にしました。
この発言を真面目に捉えてしまえば、「え?この人は何を言っているんだ。この映画が良かったなんてセンス悪っ!」となりますよね。
でも、サーカズムを知っていれば彼が本当に言いたかったことを理解できるはず。
彼はサーカズムを使って、思っていることの真逆を言ったのです。
日本語の漫才の流れに従えばこの発言に対して「なんでやねん!」となりますよね。
でも、英語ではこの発言の流れに乗っかる方が確実におもしろいです。

ここが、英語のサーカズムの面白いところ◎
この発言に対して、わたしだったらより大げさにこの映画を褒めまくっちゃいます。
明らかにつまらなかった映画に対して、このようにサーカズムを用いて会話をするのを楽しむんです!
ふたりが映画のつまらなさを嫌ほど承知しているうえで、真逆の事実を強調することでジョークとして初めて通用します。
あなたが友達のユーモアを理解することによって、彼は「この人にはサーカズムのジョークが通用するぞ!」と思ってもらえるでしょう。
サーカズムの存在を知らないがために、あなたの友達のジョークをスルーしてしまってはもったいないですよね。
サーカズムを理解して実際に会話に取り込むのは、英語でのコミュニケーションには欠かせません。
③サーカズムはちょっとリスキー?
外国人が大好きな楽しくておもしろいジョークとしてサーカズムを紹介してきましたが、実はサーカズムには少し難しいトリッキーな部分もあります。
うまく使えばおもしろいサーカズムですが、使い方を間違えれば人を傷つけてしまったり、誤解を招いてしまったりするので気を付けましょう。
というのも、状況が曖昧なときにサーカズムを使うと誤解を招きます。
例えば、料理が微妙だった時に「この料理すごく美味しい!」とサーカズムのつもりで言ったとします。
相手からすると、料理が不味くてサーカズムを用いているのか、本当に美味しいと思っているのか判断に苦しみます。
実際にわたしも、ヨーロッパ出身の彼が使うサーカズムに気が付けないことがよくあります。
テレビ番組に向かって「Yeah this is so funny(これはすごくおもしろいね)」と言った彼に対して、わたしはその発言を本気で捉えて「Huh? What’s funny about it?(え?どこが?)」と反応してしまうんです(汗)
すると彼には、

Common! it’s sarcasm haha
「サーカズムだよ!」って突っ込まれます。
時と場合によっては相手からするとサーカズムなのか判断が難しいというのが、サーカズムの難点でもありますね。
サーカズム初心者は、状況が明らかな際にサーカズムを使う事をお勧めします。
例えば、部屋がすごく散らかっているのを見て「部屋がきれいだ」と褒めたり、言い方によっては面白いジョークとなるでしょう。
最後に、わたしはサーカズムを用いたジョークが大好きです。
この記事を読んで、サーカズムを面白い!と思ってくれた方がいればうれしく思います。

最後まで読んでくださってありがとうございます❤︎